構造設置工事レポート

 オルガンのアイディアは、パンフルートや中国や日本の笙(しょう)の様に、2本以上の笛を組立てて複数の音が出せる楽器から出来てきたものと思われますが、およそ2千年前、古代ギリシャ・ローマ時代に作り出されたヒュドラウリス(水圧オルガン)が、オルガンの始まりとされています。

 パンの笛の例   古代の水圧オルガン 

 始めは、競技の山場などに演奏されたり、婚礼や葬儀の時、芝居や踊り最に用いられたり、軍隊用の信号に使われたりしていました。また、製造技術が難しく非常に高価であったオルガンは、宝物としてあるいは権勢のしるしとして扱われた時代もありましたが、やがて、キリスト教会の礼拝においての声楽の補助や代用として使われ始め、ヨーロッパの教会に広く普及しました。
 この頃にはすでに水圧オルガンは忘れ去られ、現在のオルガンに近いふいごを使ったオルガンが使われていました。

 中世のふいごオルガン

 その後、色々な時代、色々な国で、忘れ去られたり、また復興したり、新しい技術が取り入れられたり、様々な運命をたどっていきますが、(16世紀の宗教改革が最も顕著でした)バロック時代(約300年前)のバッハにおいて、一つの完成を見ることになります。
 日本においては、約400年ほど前、キリシタン活動に伴ってポルトガルやスペインから、小型のオルガンが持ち込まれているようですが、キリシタン禁制によりそれらのオルガンは姿を消してしまい、遺物としてもその残存はまったく認められていません。
 日本の最初として推定されるオルガンは、明治18年(約100年前)に東京築地聖三一教会に設置されたものとされており、現在では約700台のオルガンが日本に設置されているようです。