2006/06/11

 

 いよいよバイオリンの登場です。と言ってもドラム録音からベース録音まで今まで8割以上のレコーディングに参加してくれているので、進行状況やメンバー同士の細かな音楽的なやり取りはほとんど把握しているので、そう言う意味ではまだバイオリン録っていなかったっけ?と錯覚するほどレコーディングにのめり込んでいる川口ですが、この日は初日、しかもソロパートの録音ばかりというメニューにかなり緊張していた様です。

 価格重視で選んだホールは駅から徒歩30分、交通手段はタクシーのみ、築年数も古くホール側面にある大きなアナログ時計のガチッと言う音が響き渡る悪条件のレコーディングでしたが、そこはアウターの顔と言うべき川口ですから、ベストテイクが録れるまで何度もチャレンジしてくれました。
 11時頃から始まったレコーディングも夕方になり、そろそろ川口の体力もギブアップというわけで、記念撮影をし始めたあたりで杉本の登場です。
 この後最後に、ある楽曲の導入部分に入る予定の川口の1分ほどの超絶技巧のソロパート(カデンツ)を録音したのですが、杉本から「力が入りすぎ!ホールの響きを感じながらもっと柔軟に演奏したほうが良い」とのアドバイスがあり、川口も思わず納得。なるほど、さすがに弦同士の視点は違いますね、私も大いに勉強になりました。
 ちなみに写真には写っていませんが桜井も機材の搬入搬出及びセッティングなど手伝っていただきました。
 皆さんお疲れ様でした!

レコーディング・レポート/川口 貴

 6月7日、さいたま市の某ホールにてヴァイオリン録り(1日目)が行われました(1日前だったらオーメンの日でした)。建物は古く、座席数4〜500の中ホールといったところでしょうか。平日ということもあり、塚本さんとぼくとスタッフの3人での寂しい開始となりました。
 ぼく自身バンド系の録音をホールで、というのは初めての経験でとても楽しみにしていたのですが、音を出してみての第一印象が想像していたものと違い若干とまどいました。残響は短め、音は硬質な印象を受けました(普段の仕事が大ホール中心なのでそう感じたのかもしれません)。
 スタジオよりもホールで録ったほうがより効果的と思われる部分をピックアップして録っていきましたが、録っているときのモニターも録ったあとの聴き直しもヘッドホンでしかできず、音程が微妙にわかりづらかったのには苦労しました。量的にはやっとアルバム全体の5分の1程度終わったかな、という感じですがソロ部分などを中心に録っていったので精神的には半分以上録り終わった気分です。