2006/09/21

 

 パイプオルガンの録音をしました。本来ホールか教会で行う予定でしたが、今回はソロだけではなくバンドとのアンサンブルもありますので、調律が平均率で440Hz、しかも格安と言う条件が揃ったオルガンがなかなか無く、自宅のオルガンで録音することになりました。
 このオルガンは音色やタッチは非常に良いのですが、残響が少ないという欠点が有り録音に使うことは当初は考えていなかったのですが、試し録音をして、残響を少し付け加えることでイメージに近いオルガンになったので本番の録音となりました。

 元々441Hzで調律してあったのですが、前日に全てのパイプを440Hz基準に調律し直しました。
 1種類のストップにパイプが56本有り、このオルガンはペダルを入れると8ストップ有るので400本以上のパイプを1本1本調律していきます。
 パイプも手の届きにくいところに有ったりするので、他のパイプに触らないようにアクロバットのような格好で行います。本当に体力勝負の作業になります。

 汚い靴の写真で申し訳有りませんが、パイプオルガン専用のオルガンシューズの写真です。ペダル鍵盤を使う場合はこの靴が無いとパイプオルガンの演奏をさせてもらえません。靴底に鹿の皮を使用しており、適度な滑りがペダル鍵盤を演奏しやすくしてくれます。
 女性用は既製品が有るのですが男性用は特別注文になり、この靴は銀座のヨシノヤで作っていただきました。
 オルガンの演奏者は、お客様に背を向けて演奏することがほとんどですが、今は亡きアメリカのバージルフォックスと言うオルガニストは、オルガンシューズのかかとにダイヤモンドを帯のように埋め込んで、照明できらきら光るペダルワークのパフォーマンスをしていました。とってもカッコ良かったです。